トヨタ「センチュリー」は日本のおもてなしを体現した車

【日本が誇る名車とは?】名車レンタルサービス「Service X」で、懐かしの名車に乗ってみたので、取材後に北沢剛司氏(モータージャーナリスト)に「日本が世界に誇る名車とは何か?」を聞いてみた。

「67年に登場したトヨタの最高峰、センチュリーですね。VIPの快適性を考え、加速感が滑らかなV12エンジンを日本車で唯一搭載しています。企業ロゴがなく、鳳凰のエンブレムも非常に手間暇をかけて作られており、トヨタが採算度外視で作った伝統工芸品です。まさに日本のおもてなしを体現した車だと思います」

 センチュリーのメーカー希望小売価格は1253万8286円也…。いやいや、こんな超高級車は一般人には手が届かないし、買おうと思ったことすらありませんよ!

 そこで、1980年代~90年代初頭を彩り、一般人が憧れ、女の子と乗りたかったムフフな名車を選んでもらった。北沢氏の“名解説”つきでお楽しみあれ。<次のページへ>

◇中高年が憧れた名車の数々◇(解説は北沢剛司氏)

トヨタ「初代ソアラ」(1981年)=「今では死語ですが、“ハイソカー”のパイオニアはこれでしょう。当時はソアラを手に入れるために、一生懸命働いている人が結構いて、長期ローンを組んでやっとの思いで買ってました。まさに宝物でしたね」

ホンダ「2代目プレリュードAB/BA1型」(1982年)=「元祖デートカーと呼ばれた一台。当時はチャラいやつが乗っているイメージが強かったけど、リトラクタブルヘッドライト(車内内部に格納できるライト)はデザインとして秀逸ですよ」

トヨタカローラレビン・スプリンタートレノ AE86」(1983年)=「ハチロクは言わずもがなの名車。マンガ『頭文字D』の主人公の愛車として若い人にも知られて人気が再燃しましたが、当時は手頃な値段で買えてしかも速かった」

トヨタ「5代目マークII X70型」(1984年)=「この時代、マークIIとチェイサー、クレスタを合わせて“マークII3兄弟”として人気を集めましたよね。特に白いボディーカラーの4ドアハードトップは爆発的な人気で、当時は街中に白い車があふれていました」

日産「2代目レパードF31型」(1986年)=「トヨタソアラに対抗するために作られた2ドアクーペ。ドラマ『あぶない刑事』シリーズ全編で使用されたおなじみの車で、放送終了後も高い人気を保っていました」

日産「3代目スカイラインGTーR BNR32型」(1989年)=「復活しただけで、70年代の伝説がよみがえったと話題になりました」

マツダ「初代ロードスター NA系」(1989年)=「これは私も買う寸前までいった一台。60年代の英国車のような2シータ-ライトウエート・オープンスポーツカーの楽しさを見事に表現して、世界的にも評価されました」

ホンダ「NSX」(1990年)=「『ホンダが本気でスーパーカーを作ったぞ』と話題になりました。人気絶頂のF1ドライバー、アイルトン・セナが開発に参加していたのも沸きましたし、技術的にもオールアルミボディーは驚きでした」

マツダオートザムAZ-1」、ホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」(1991年、AZ-1は1992年)=「“軽カースポーツご三家”とも、頭文字をとって“ABC”とも呼ばれました。ミッドシップ(エンジンが車体中心)、ターボエンジン、オープン2シータ-など、走りが楽しめ、面白い車が欲しいと思う若者に、絶大な支持を受けました。AZ-1ガルウイングもたまりません」

 

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